大掃除をサボると年神様がやって来ないのか?
Q. 大掃除を年末にやらないと年神様がやって来ないって本当ですか?
年末に色々なイベントが多く、どうしても大掃除をやる時間がありません。代わりに、時間のある正月に大掃除をやろうと思うのですが、これだとやはり年神様を迎えることができないのでしょうか?
A. 伝統を厳しく適用するならNGだけど、そこまでする必要もないのでは
忙しい師走の時期のせいか、年末に大掃除をやる余裕の無い人も多いようです。この場合、年神様を新年に迎えることは不可能なのでしょうか。
当記事では、「フォーマルな解答」「カジュアルな解答」という形で、この疑問にお答えしたいと思います。
フォーマルな解答:12月13日に大掃除をしないと年神様を迎えることは難しい
大掃除の起源は当サイトの記事でも説明している通り、日本の伝統では、12月13日に煤払い(「正月を迎えるにあたって、家の内外を清掃する年中行事」(「世界大百科事典」から))を行い、年神様を迎える準備をすることになっています。
年神様を迎えるには、単にこの日に大掃除をやればいいというわけでもなく、「松迎え」(「正月用の飾松を切りに行くこと」(「世界大百科事典」から))をしたり、「注連縄」を張り巡らせなければならなかったり、とやることは多いです。
したがって、伝統に合わせてフォーマルな形で、年神様を迎えようとする場合、正月に大掃除をすることはNGと言えるでしょう。
カジュアルな解答:忙しかったなら神様も大目に見てくれる?
しかし、上記のように、ガチガチに伝統に従うのは現代の価値観には合わないことのほうが多いでしょう。
そもそもいまでは、大掃除をやることは「煤払い」というよりも、「気持ちの切り替え」という側面が大きく、年末に大掃除をすることで、新年を新鮮な気持ちで迎えられると考えている人が多数でしょう。
また、(もちろん個人の信仰にもよりますが)年末に「忙しかった」事情があるならば、慈悲深い神様は大目に見てくれるだろうとも思えます。
したがって、忙しくて正月に大掃除をやるとしても、それによって「気持ちの切り替え」ができ、年神様にも感謝することができるなら、神様も許してくれるのではないでしょうか。
要は、「気持ちの持ちよう」ということになるでしょう。
まとめ
以上の内容を、短くまとめるなら以下のとおりとなるでしょう。
・伝統をガチガチに適用するならば、12月13日に煤払いをしないと年神様を迎えることは出来ない。
・現代の価値観に合わせて考えるならば、忙しかった人は年神様も大目に見てくれる。